暗躍する地面師とは

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暗躍する地面師

2020年の東京オリンピック決定から、都内を中心に土地が大幅に値上がりを続けています。

その過程で、土地売買に関わるトラブルや事件が多発しています。

そこで最近にわかに騒がれているのが「地面師」という存在です。

地面師とは?

都内の一等地などは昔からの地主が所有していることも多く、オーナーは高齢で不動産売却に応じないケースが多々あります。

不動産開発を行ないたいデベロッパー等は、なんとしても土地を仕入れたいという事で色々なアプローチをかけていきますが、良い土地ほど売却に応じる事はありません。

そこで地面師と呼ばれる不動産の悪いプロ達は、地主になり済ませそうな物件をくまなく探していきます。

ターゲットを見つけると、あたかも地主そのもの、もしくは地主から依頼を受けた売主のように振る舞い、書類を偽造し、不動産売買を成約させます。

例えば紙幣の偽造などは、現代においてはかなり難しいもので、すぐに発覚します。しかし、不動産に関わる書類は個別性が高く、法律もこの数十年で度々変化していることから、古い不動産ほど権利が曖昧だったりと、偽造を行ったとしてもそれが正しいものかをチェックすることが意外と困難です。

地面師はその隙を付き、地主のふりをしてあらゆる書類を偽造し、買い主を信頼させて多額の資金をだまし取ろうとします。

世界に遅れを取る日本の不動産取引の透明性

日本は先進国として、アメリカなどに次ぐ大国として語られる事もまだまだ多いのですが、こと不動産取引に関しては世界でも遅れを取っています。

ジョーンズラングラサール(JLL)の調査によると、日本の不動産取引の透明性は世界19位と、かなり下位であると言うことが出来ます。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/atcl/nfmnews/15/072001478/

アメリカなどはエスクロー取引(中間の機関が資金を分別管理し安全性を高める取引方法)が当たり前ですが、日本ではエスクロー取引の概念がありません。

未だに、契約日当時に集まって、現金を手渡しする事も日々行われおります。これは金額が高くなってもあまり変わる事がなく、不動産取引における決済日は業者ですら常に緊張する、一つのイベントになります。

契約行為自体が、第三者の管理下で行われる事もなく、当事者間で行われる事が一般的です(司法書士が付く事がありますが、売主、買主どちらかの側で対応する事が多く、透明性があるとは言えません)。

世界では、取引の透明性を高めるためにブロックチェーンのような最新技術を取り入れることすら検討されてきておりますが、日本は遥かにローテクであるといえます。

そんな隙を突いて暗躍するのが「地面師」と呼ばれる詐欺師達です。

ランドバンキングは先進国だからこそ出来る投資

前述のように、不動産、さらには土地の売買というのは様々なリスクが存在します。

先進国の日本においても、未だに取引の透明性がない状況において、海外の土地取引となるとさらにリスクが増大します。

しかしながら、アメリカなどは不動産取引の中でも、イギリス、オーストラリア、カナダと並び透明性・安全性が担保されています。透明性が高い所では、地面師のような集団は暗躍する事が出来ません。

故にランドバンキングによる投資を行う場合は、アメリカを第一として考える事がお勧めです。

もちろん、どんな取引でもリスクがないものは存在しません。まずは地面師の存在やリスクを知った上で、より安全な投資を探していく、不動産リテラシーの高さが必要と思われます。

編集部 担当デスクB