なぜお金集めをするのか、ランドバンキングの疑問

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ランドバンキング投資の場合、デベロッパーが有利条件で一般投資家を募り資金を集めます。

アメリカやカナダで行う事業を、遠路はるばる日本やその他海外に進出し、営業コストをかけてお金を集めるのはなぜなのか、疑問に思う方は多いと思います。

一般的には疑念される通り、コストをかけてお金を集めるほど、プロジェクト資金を食いつぶしますので、投資リターンも減っていく、最悪のケースでは大きな毀損が発生する事になります。

ランドバンキングに限らず、投資を行う時は是非、業者の立場になって考えてみて下さい。業者がどう考えて事業を行うのかを考えると、利益がどこでどう取れるかも分かりやすくなります。

土地は融資が出ない

まず一番分かりやすい、ランドバンキング投資が設計される理由は、「土地購入で融資が使えない」という事です。

銀行の場合、日々の収益(賃料)と、ローンの返済額を見比べて融資を行ないます。しかし土地は、最後に転売するまでは基本的にはお金を生みません。銀行は日々返済をしっかりしてもらえるかを重視しますので、土地の購入資金を銀行から借りる事は難しいのです。

もちろん実績が伴ったり、都心の一等地の場合は評価がしやすく、銀行も融資をしてくれることがあります。しかし郊外の開発となると、もし途中でプロジェクトが頓挫した場合は土地の価値も一切上がらないため、高いリスクがあります。

特に金利が高い海外の場合、法人向けの融資で金利10%前後というのも珍しくありません。

そこで、業者はその資金を銀行ではなく投資家から借りて事業を行う事になります。

高い営業費用、集金費用をかけて収支が合うのか

なぜアメリカやカナダの業者が、わざわざ極東の日本に売り込みに来るのか、そのコストは合うのか考える必要があります。

シンプルに言うと、日本はまだまだ魅力的な投資商品が市中に出回りません。ゼロ金利が当たり前の今となっては、利率3%以上の投資なんて全部ウソだと言われてしまうような状況です。

しかし投資が活発な海外では、利率10%前後の商品も沢山溢れています(もちろんリスクは存在します)。その為、目が肥えたアメリカの投資家より、良い投資商品がない日本且つゼロ金利でお金あまりの日本に営業をしにくるのは、ごく真っ当な考えであると言えます。

しかし、それであっても集めた資金の20%前後は確実に営業費用として毀損する事になります。その上で、投資家リターンは毀損前の額面に対して考えられますので、100万円の集金に対して80万円が実際の投資額、それを年利10%以上で返そうとすると、5年後にほぼ倍にまでバリューアップしなければなりません。

更に営業者利益も必要ですので、最低でも3倍ぐらいの投資リターンが無いと良いビジネスにはなりません。

5年で3倍になるビジネスがあれば、皆さんやりたくなるはずです。ではランドバンキングはやはりおかしいのか?といえばもちろんそういうわけではありません。

3倍というのはあくまでも土地部分に対してですし、開発行為の中で融資が引ければその分利益も伸びていきます。土地投資家を入れても、上モノの開発時に低金利で融資を引いていけば、トータルの利益は担保出来ます。

最初はタダ同然の土地を仕入れ、インフラや上モノの開発をしてしっかり価値が付けば、土地部分に関しては数倍どころか何百倍の価値になることも珍しくはありません。

また、営業コストをかけてお金を集める場合でも、それ自体が宣伝になったり、プロジェクトを成功させればまた次のプロジェクトの時に、スムーズにお金を集める事が出来ます。

とはいえ、販売営業で超高級ホテルでパーティーをやったり、多額のコストをかけている場合は要注意です。

まずは業者の気持ちになって考えていただけると、よりランドバンキング案件が本当に大丈夫なものか、そうでないのかが分かりやすくなっていくと思います。

編集部 担当デスクA